Implementation 支援事例

学院高等学校

学校改革だけでは、成果は生まれない
時代に合わせた広報改革で、専願受験者153%アップを実現

創立120年と山形市内で最も歴史のある山形学院高等学校。調理科をはじめとする特色ある専門教育に加え、普通科や情報分野など幅広い学びを展開し、一人ひとりの進路や将来に寄り添った教育を実践している。2026年度にはコース再編や入試制度の見直しなど、学校改革を実施。そのタイミングに合わせて広報戦略も刷新し、新しい山形学院の魅力を受験生・保護者へ届ける取り組みをスタートした。

今回は、入試広報部・部長の佐藤文哉先生に、当時の生徒募集における課題やデジタル戦略導入による広報改革について伺いました。

※本記事は2026年8月時点の情報となります。

Interviewee

山形学院高等学校
入試広報部 部長

文哉 先生

  • 従来型の広報活動が中心で、効果検証ができていなかった
  • 現在の学校の特色や強みが十分に伝えきれず、過去のイメージが先行していた
  • 広報ツールごとに見せ方や伝え方が異なり、学校のブランドイメージを構築できていなかった
  • デジタル戦略により情報収集段階から受験者層へのアプローチを実現
  • オープンキャンパスへの申し込みが早期化し、関心度の高い受験生の来校が増加
  • オープンキャンパス参加者は昨年比130%に増加
  • 最終的な受験者数は昨年比135%アップ、専願受験者数は153%に拡大

伝えたい学校の姿と、世間のイメージとのギャップに悩んでいた

これまでの広報活動の状況や課題についてお聞かせください。

先生
本校は、地域でも知名度の高い調理科があり、創立120年近い歴史を持つ伝統校というイメージがあります。山形県内では数少ないキリスト教学校で、大学への同盟校推薦や指定校推薦など、進路面にも強みがあります。学校としての魅力は、決して少なくないと思っていました。

ただ、その魅力を受験生や保護者の皆さんにきちんと届けられているかというと、そこがずっと課題でした。

実際、学内でも学外でも「山形学院は宣伝があまり得意じゃない学校だよね」と言われることがよくありました。私たち自身も、「良い教育をしている」「魅力のある学校だ」という自負はありましたが、それをどう発信すれば伝わるのか、その方法が分からなかったんです。

もう一つ大きかったのが、昔の学校の印象が強く「勉強があまり得意ではない生徒が行く学校」「進学にはあまり強くない学校」といった印象を持たれている方も少なくありませんでした。でも、実際には教育内容も進路指導も大きく変わっていますし、今の山形学院とはまったく違うイメージなのですが、その変化を伝え切れていなかったことが、一番もどかしかったですね。

当時の広報活動は、どのような内容だったのでしょうか?

先生
当時の広報活動は、パンフレットや募集要項を作って中学校へ届けたり、中学校の先生方へ学校説明をしたりすることが中心でした。もちろん、それは大切な活動です。ただ、それ以外に学校の魅力をどう知ってもらうか、どう興味を持ってもらうかというところまでは、たどり着けていませんでした。

中学校の先生方も毎日お忙しいので、ゆっくりお話しする時間をいただくのは難しいですし、「もっと学校を知ってもらいたい」という思いはあっても、それを実現する方法が分からなかったんです。

パンフレットも毎年工夫はしていましたが、その年ごとにキャッチコピーやコンセプトを変えていたので、「山形学院といえばこれ」というイメージが積み上がっていかなかったことも反省点ですね。

山形県内は公立志向が強い地域でもありますよね?

先生
そうですね。学費なども含めて、私立高校へのイメージを変えるのは簡単ではありません。だからこそ私たちが伝えたかったのは、進学実績だけではなく、高校3年間でどんな経験ができるかということでした。調理やビューティーなど、公立高校ではなかなか経験できない学びもありますし、「この3年間で得られる経験なら負けない」という思いはずっと持っていました。

ただ、山形市内には大学附属校や系列校を持つ私立高校も多くあります。同じような進路実績だけをアピールしていては埋もれてしまいますし、山形学院ならではの価値を伝える必要があると感じていました。
説明会まで来ていただければ、学校の魅力はきっと伝えられる。その自信はありました。でも、その説明会までどうやって来てもらうのか。それが一番大きな課題だったんです。

ホームページやInstagram、Xでイベントの案内はしていましたし、テレビCMも長年続けていました。ただ、テレビCMは「他校がやっているから、うちも続けよう」という部分が正直ありましたし、それを見て説明会や受験につながったのかという効果も分からないままでした。

佐藤先生
そうですね。学費なども含めて、私立高校へのイメージを変えるのは簡単ではありません。だからこそ私たちが伝えたかったのは、進学実績だけではなく、高校3年間でどんな経験ができるかということでした。調理やビューティーなど、公立高校ではなかなか経験できない学びもありますし、「この3年間で得られる経験なら負けない」という思いはずっと持っていました。

ただ、山形市内には大学附属校や系列校を持つ私立高校も多くあります。同じような進路実績だけをアピールしていては埋もれてしまいますし、山形学院ならではの価値を伝える必要があると感じていました。
説明会まで来ていただければ、学校の魅力はきっと伝えられる。その自信はありました。でも、その説明会までどうやって来てもらうのか。それが一番大きな課題だったんです。

ホームページやInstagram、Xでイベントの案内はしていましたし、テレビCMも長年続けていました。ただ、テレビCMは「他校がやっているから、うちも続けよう」という部分が正直ありましたし、それを見て説明会や受験につながったのかという効果も分からないままでした。

佐藤先生
そうですね。学費なども含めて、私立高校へのイメージを変えるのは簡単ではありません。だからこそ私たちが伝えたかったのは、進学実績だけではなく、高校3年間でどんな経験ができるかということでした。調理やビューティーなど、公立高校ではなかなか経験できない学びもありますし、「この3年間で得られる経験なら負けない」という思いはずっと持っていました。

ただ、山形市内には大学附属校や系列校を持つ私立高校も多くあります。同じような進路実績だけをアピールしていては埋もれてしまいますし、山形学院ならではの価値を伝える必要があると感じていました。
説明会まで来ていただければ、学校の魅力はきっと伝えられる。その自信はありました。でも、その説明会までどうやって来てもらうのか。それが一番大きな課題だったんです。

ホームページやInstagram、Xでイベントの案内はしていましたし、テレビCMも長年続けていました。ただ、テレビCMは「他校がやっているから、うちも続けよう」という部分が正直ありましたし、それを見て説明会や受験につながったのかという効果も分からないままでした。

これまでの広報活動について語る佐藤先生

今の受験生に届く戦略を本気で考え、
時代に合わせた広報へとアップデートする

これまでの広報活動を見直し、デジタル戦略に舵を切る転換点は何だったのでしょうか?

先生
もともと私は広報担当ではなくて、ICT担当だったんです。ですから、広報を担当する予定も全くありませんでした。そんな中、「新たな時代の学校広報戦略を考えるセミナー」という情報がたまたま目にとまり、興味本位で参加してみました。実はそれがPLANEdさんが主催されていた「広報DXセミナー」だったんです。

セミナーで話を伺った時は「これからは学校広報もこんな時代になっていくんだな」「デジタル上での対策など、いい話を聞いたな」くらいだったんですが、その数週間後に学校からの辞令で「来年度はICTと一緒に広報も担当してほしい」と言われました。

「こんな偶然が重なることがあるのか」と思いながらも、せっかくICTを担当しているんだから、広報もデジタル戦略と結び付けて進めたいと考えました。すぐにセミナーでいただいた資料を持って経営層のところへ行き、「こういう広報戦略をやらせてください」とお願いしたんです。

学内の反応はいかがでしたか?

先生
ICTもそうでしたが、これまで本校は新しいことへの対応はどうしても後手に回ることが多かったんです。いまの受験生はデジタル上で様々な学校情報を簡単に入手できる時代であり、広報面でもそこの対策が課題という点は経営層も感じていました。
だからこそ、「今度は先手を打とう」「他校がまだやっていないことをやってみよう」という考え方には、比較的前向きだったと思います。もちろん、「広報のDX化」という言葉が浸透していたわけではありません。でも、「今までと同じことを続けていてはいけない」「受験者の情報収集の変化に対応しなければならない」という認識は共有できていたと思います。

さらに、120周年という節目と新コース構想が重なって、「学校として大きく変わるなら、広報も一緒に変えるべきじゃないか」というタイミングでもあったのも幸いでしたね。

そんな経緯もあり、すぐにPLANEdさんに相談させていただき、生徒募集対策としてのデジタルマーケティング戦略を導入していく流れに至ったという感じです。

最初に相談を受けた段階では、デジタルマーケティング戦略だけではなく、パンフレットやホームページなどの広報ツールについての課題も伺いました

先生
そうですね。これは私個人の考えなのですが、せっかくやるなら全部一緒に見直したいと考えていました。デジタル広告だけ、SNSだけ、ホームページやパンフレットだけ、というやり方ではなく、全部が同じ方向を向いている状態をつくりたかったんです。

それまでの広報ツールは毎年キャッチコピーもコンセプトも変わっていました。でも、それでは学校のイメージは積み上がらず、ブランディングという側面でも課題が大きいと感じていました。

だからこそ、どこを見ても「山形学院ってこんな学校なんだ」と理解してもらえる広報にしたい。そのためには、デジタルマーケティングによる潜在的な受験者層開拓だけではなく、受け皿となるコンテンツのデザインやメッセージも全部統一する必要があると思っていました。

オープンキャンパスへの流入変化が、
受験者数135%、専願受験者数153%の結果につながった

実際にデジタルを活用した広報戦略に取り組み始めて、どのような変化を感じましたか?

先生
まず数字として分かりやすかったのは、オープンキャンパスの参加者数ですね。募集を開始すると、例年とは比べものにならないくらい早いペースで申し込みが入りました。『今年は何か違う』ということを、開催前から実感していました。

結果として、オープンキャンパスの参加者数は前年比で130%に拡大、最終的な志願者数は135%まで伸びました。その中でも、専願受験者は153%アップとなり、本校を第一志望として選んでくださる方が急拡大したことには驚きました。

専願受験者数が増えたことはもちろんうれしかったですが、広報戦略を見直したことで、事前に山形学院の情報に触れていただく方が増え、本校の特色を理解したうえで「山形学院を受験したい」という流れを構築できたことが、最も大きな変化だったと感じています。

学校としても、2026年度から普通科や調理科のコース再編などのリニューアルの方向性を打ち出したタイミングでもあり、以前の広報戦略のままでしたら、新たな学校情報を多くの受験者に届けることは難しかったと思います。

また、デザインだけでなく構成内容含め、全面的に改修していただいたパンフレットや募集要項などの広報ツールについても、中学校の先生方から「すごく見やすくなった」「今までで一番分かりやすい」という声を多くいただくことができました。

中学校の先生方は毎年たくさんの学校の資料をご覧になります。その先生方から評価していただけたことは、私たちにとって大きな自信になりましたし、コース再編や入試制度の変更内容などを確実に伝えられるツールになったと感じています。

今回の成果はコース再編や入試制度の変更などの学内の改革だけでは、ここまでの成果にはつながらなかったと思います。新たな学校情報を受験生や保護者の皆さんに知っていただき、「自分に合う学校だ」と感じてもらうためには、情報収集段階からのアプローチが欠かせませんでした。

新しい山形学院の魅力に共感いただける受験生へ、しっかり学校の中身を伝えることができたことで、志願者数や専願率の向上という成果につながったのだと感じています。

最後に、今後の展望を教えてください。

先生
山形学院は山形市内で一番歴史のある学校です。だからこそ、伝統を大切にしながらも、時代に合わせて新しいことへ挑戦し続ける学校でありたいと思っています。今年は受験生向けのイベントもこれまで以上に増やしました。できるだけ多くの方と接点をつくり、実際に学校へ来て、山形学院のことを知っていただく機会をもっと増やしていきたいと考えています。

私たちが目指しているのは、「ここに入りたい」と選ばれる学校です。「公立高校に届かなかったから山形学院へ」ではなく、「山形学院で学びたいから受験する」という受験生をもっと増やしていきたいですね。そのためにも、学校の魅力や新しい挑戦をこれからも積極的に発信していきたいと思っています。

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